先日少しだけ日本に帰国していましたが、交渉ごとに強くなっている自分に気がつきました。
最近、あの武漢人の習性を読みつつ彼らの意表をつけるようになってきました。
武漢の文化レベルが上がってきたのか、自分が武漢に適応してきたのか、残念ながら後者だと思います。本当に残念です。
さて、急激に変わりつつあるこの秋の武漢。
次々とできているものがあります。
それは『万达广场』という商業施設です。
名前の前二文字は“ワンダー”と読みます(ちなみにwonderではなくwanda)。
ただでさえワンダーな武漢に、万达なるものができているのです。
万达の一例。二つの高層ビルはオフィス、後ろがマンション。 |
別角度より。とにかく規模は大きいのです。 |
マンションエリア付近より。 |
そんな最新施設の脇に羊肉屋台やらスコップを担いだ人やらがいるのはいかにも中国らしいというか、ある意味で微笑ましい光景。 |
万达の定番のスターバックス。 ちなみに施設の開業時に全てのテナントが開業しているとは限らないのも定番です。 スタバだけ絶賛準備中ということもしばしば。 |
万达そのものは大連を拠点に中国に全国展開している商業施設です。
と、思っていたのですが、広場という名の下に、商業施設、マンション、ホテル、オフィスを一体的に開発するエリアのブランドのようです。
細かい点は文末のURLからご覧頂きたいのですが、世間一般的にはやはり大規模商業施設あるいは大規模開発のブランドと言って差し支えないと思います。
誤解を恐れず言えば、日本のイオン系モールと総合ディベロッパーが一緒になったようなものでしょうか。
各地の大都市に相当な数があり、上海など沿岸都市にもあるようなので、見かけたことがある方もおられるかもしれません。
十分整っている内装。落ち度がなくて却っておもしろくないと言っては失礼でしょうか。 |
crocsの専門店。お願いだからホンモノであってほしい… |
万千百貨の入り口。 |
我らがハニーズ。 質問しようと「日本人ですけど」と店員に話しかけると、「なんだい?採用に応募したいの?」と。 いやあ、ここであなたにいきなりそれは言いません。 |
武漢にやたらと多くある海外ブランドは万千百貨にも。 そしてこのあと、お店の人に写真を止められるのでした。 武漢もこのへんなかなか厳しいのです。 しかしめげずにスマートフォンで隠し撮りを続けていると、後をつけられている気がしたのでさすがに撤退。 |
武漢の万达は昨年の秋頃から次々に完成し、建設中のものも含めて既に6カ所あります。
ちなみに万达HPによると、6店という数は上海や北京も含めた全国の都市で最多です。
ホテル経営(5つ星に特化)にも乗り出しているようで、この夏武漢にやってきたウェスティンも万达経営のよう。(他都市ではヒルトン、ソフィテル、コンラッドなども)
どうやら最近偶然武漢に進出したわけではなく、武漢に集中投資しているようです。
尚、この辺りで白状しておきますと、このブログに万达が登場するのは初めてではありません。実は3度目です。
1度目はH&Mの回、2度目は前回の超巨大モール汉街です。
ちなみに過去2回は全く万达を意識して書いたものではありません。
ふつうに生活していても知らず知らず万达に心魅かれる機会は多いということなのです。
万达といっしょに武漢にやってきたもの、それはH&Mであり、ユニクロであり、無印良品であり、様々です。
「万达ができたぞ!」と喜んだことなどないのですが、実は結構お世話になっているという具合です。
ちなみにこの万达、百貨店部門もあり、一部の施設には『万千百貨』として入居しています。
とはいえ武漢の万千百貨にはほとんど海外ブランドが入っていなかったのですが、ここにもしっかり入っていました、我らがハニーズ。
店員曰く、「この百貨店に入っている海外ブランドは、ハニーズの他に一つか二つ」だそうです。
さすがハニーズ、このあたり現地への食い込み方が違います。頼もしい!
ただ武漢あたりでもあまりにもふつうにハニーズが存在するので、少し心配になって聞いてみました。
「お客さんはハニーズが日本のブランドってこと知ってる?」
「もちろん知ってる。日本のこの品質とかデザインとかを求めてお客さんが来てるわけだから。」とのこと。
いやあ、ホッとしました。以前から少し不安だったのです。
さて、話を戻します。
超巨大モール汉街は例外として、各地の万达は大体構成が似ています。
まず巨大な箱、そしてウォルマートなど大型スーパー、映画館、などなど。
内装も十分にきれいですし、スターバックス、ピザハット、マクドナルドなど有名チェーンが一通り入っているあたりはなんとなく日本の郊外型モールを連想させます。
番外編。前回の汉街万达。これも万达です。参考までに。 |
番外編2。この奥にスタバがあるのですが、例によって絶賛準備中。 |
番外編3 |
番外編4。右は願わくばホンモノであってほしいディズニーストア。 |
敢えて悪く言えばあまり個性はないということになるのですが、有名チェーンやきれいな施設自体がまだまだ少ない武漢ですので、個人的には歓迎です。
日本人や中国沿岸都市の人々にとっては見飽きたお店でも内陸では珍しいものはたくさんあります。
それらがドンとセットでやってくるわけですから、万达がもたらす武漢人への影響は決して小さくないのではないかと想像しています。
とりあえず物質的には沿岸都市と同じものが供給されるわけです。
私も日本の田舎の出身ですので、このあたりの意味はなんとなく感覚的にわかるのです。
またまた言葉は悪いですがこの万达、個人的には何も特別おもしろいわけではありません。
しかしH&Mの回にも書きましたが、「頻繁に行くわけではなくても、いざというときに買いに行ける安心感」はとても貴重です。
本来なら数ある中から自分が贔屓にするお店やブランドを探したいですし、日本や沿岸都市ならできるのでしょう。
しかし、ここは武漢、贅沢は言えません。
沿岸都市と同じようなお店が一応ある、それだけでも素晴らしいじゃないですか。
あるにはある、行けなくはないのです。
うまく書き表せないのですが、中国在住の方や日本の田舎の方など、このあたりの気持ちをなんとなくわかっていただける方がいればうれしいなあ。
大连万达集团 http://www.wanda.cn/
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