2011年9月9日金曜日

シェイプウェアはお好き?

こんにちは、川原好恵です。

2011秋、ひさしぶりにランジェリー業界では、
大きなトレンドが生まれました。
それは、「シェイプウェア」。
わかりやすくいうと、軽めの補正下着といったところでしょうか。
補正下着というと、一時ブームとなったセットで数十万円もする
ガッチガッチの、何の色気もないボディスーツやガードルを
思い浮かべる方も多いかもしれませんね。

でも今シーズンのシェイプウェアは、かなりモード仕様。
たるんだ贅肉を、無理矢理押し込んでやせて見せるものではなく、
美しい体を、さらに美しく見せるためのもの……という感じ。
たとえば、7月1日のブログでも紹介した米国「SPANX」は、
そのブームのトップランナー。
セレブリティがレッドカーペーットを歩くときに
身につけるシェイプウェアという唄い文句は、今までの補正下着の
概念を覆しました。


上質素材を使ったベーシックなデザインの肌着が売りの
スイスブランド「HANRO」もシェイプウェアを発表するなど、
ヨーロッパでは、ビッグブランドが次々と、
新しくシェイプウェアラインを手がけています。


ここで、フランスブランドのシェイプウェアのイメージ写真を
3枚ご紹介。シェイプウェアといえども、さすが艶っぽさを
はずさないのが、ヨーロピアンランジェリーなんですね。
これはフランスの国民的ブランド「Aubade」


こちらはフランス1のシェアを誇る「Chantelle」


そして「WACOAL france」

Tバックのハイウエストガードルなんて、いかにもフランスっぽいし、
確かに、美しいボディのためのシェイプウェア、という感じ。
以前、WACOAL FRANCEの社長にインタビューしたときの
「ヨーロッパでは、美しくないと高級品とは認められないんですよ」
という言葉を思い出しました。

Lサイズではなく、MサイズやSサイズがよく売れるいう話も、
この「さらに美しく見せるための下着」というコンセプトを
裏付けています。

日本では、トリンプが今秋「シェイプセンセーション」という
ネーミングで、一大プロモーションを展開する予定。
日本の女性にも、新しいスタイルのシェイプウェアが根付くことを
期待しています。


そして、このブログを書いている途中に、タイムリーなニュースが
イギリスから届きました。
私が「モードなシェイプウェア」の仕掛人として、機会があるごとに
紹介していた ブランド「Made by Niki」が、昨夜、
Lingerie Insight awardで、Shapewear Brand of the Yearを
受賞したとのこと。



シェイプウェアの概念を変えるようなデザインでしょう?
今秋は、モードなシェイプウェアを手に入れ、
美しいボディラインでドレスを着こなしましょう♪

2011年9月3日土曜日

東京ビューティー事情

こんにちは、川原好恵です。

先日、イギリス大手流通のビューティ&ランジェリーディレクターが
来日したので、1日アテンドしました。
彼女達は、年2回来日し、マーケティングリサーチを行っています。
ビューティもランジェリーも、ヨーロッパのほうが進んでいる気が
しますが、日本製品のユニークなコンセプト、ハイテクノロジーとの融合、
きめ細やかな販促対応は、大いに商品開発の参考になるようで、
私は会う度に質問攻めになります。

今回の来日の一番の目的は、最新のビューティ事情を探ること。
「今、日本のビューティ市場では、何が新しいか?」という質問に
私は次の答を用意しました。

1.ナチュラル&オーガニック製品
これは7月15日のブログ「オーガニックコスメはお好き?」でも
詳しく触れましたよね。
英国人の彼女達にとって気になるのは、日本のブランド。
中でも、先週新宿ルミネ1にオープンしたばかりの
「AUX PARADIS」「VECUA Honey」には興味津々!


「AUX PARADISE」では、ロバのミルク(人間のお乳に成分が近いとのこと)で
作った石けん、「VECUA Honey」では日本製のハチミツで作った製品に
釘付けでした。


2.スカルプケア&ヘッドスパ
john master organic」のヒット以来、俄然熱くなったヘアケア市場。
"顔と同じ皮膚でつながっている頭皮をケアすれば、顔もリフトアップ!"と
の啓蒙も進み、サロン系製品を軸に新商品も続々。
SMAPのCMでおなじみの「スカルプD」も大ヒットらしいですし、
メンズ市場も、かなり盛り上がっています。

新宿東急ハンズの3Fでは、スカルプコーナーがしっかり提案されていて、
英国人の彼女達は、そのコンセプト提案にアイデアを得たようでした。


3.モバイルビューティグッズ
最近続々と発売されて話題となった、化粧水をスチームであてる携帯美顔器。
「いったい誰が使うのか?」と質問する彼女達に、
「あなた達のように、世界中を飛び回ってる女性達よ。
いつでもどこでも、日本女性の美への探究心はすごいのよ」と説明。
東急ハンズで実物を見ると、携帯電話に似たスタイリッシュなデザインと軽さ
に驚き、その機能に納得していました。


4.韓国コスメ
日本では韓国の歌手やドラマが人気で、それにインスパイアされて
韓国コスメが人気を博していると紹介。
中でもトレンドは、カタツムリを原料にしたコスメだと紹介したら
かなり引いてました(笑)。
これに関しては、見たいとも買いたいとも言われなかったのは、残念!



5.男性消費者
WWD BEAUTYの編集者に聞いた話では、
バーニーズ ニューヨークエストネーションなど人気セレクトショップの
ビューティコーナーでは、男性の購入が40%占めるとか。
しかも、日本のナチュラル&オーガニックコスメを積極的に
紹介しているとのこと。
彼女達は、さっそく翌日足を運んだようです。

こうして、外国の方をアテンドする機会が時々あるのですが、
私にとっては、海外のマーケットと日本のマーケットを対比して考えられ、
自分の頭の中を整理できる、とても良い機会です。
アテンドしていて一番感じるのは、販売員の方のホスピタリティに
対する意識の高さ。
どこの店でも、プロフェッショナルに商品説明をし、おもてなしの心で
接してくれる販売員さん達を、日本人として誇りに思いました。