2011年5月18日水曜日

武漢の食 屋台編

こんにちは、中国・武漢の山田将平です。

引き続き”普段着”の武漢をご紹介していきたいと思います。
今回は”食”です。
“食”といっても様々ありますが、今回は屋台をご紹介します。

武漢にもきれいな、あるいはおいしいレストランはたくさんあります。
しかし、最近我々日本人連中が足しげく通っているのは屋台です。
夕方以降、武漢の多くの場所に屋台街(夜市とも)が出現します。
武漢を「歩けば屋台に当たる」ほどではないですが、「タクシーに10分も乗っていれば屋台街が見つかる」は、言い過ぎではないはずです。

私は勝手に屋台街を二つに分類しています。
一つ目は、食事をターゲットとした持ち帰り主体の屋台で、ランチタイムや夕方になると出現します。
二つ目は、座席があり、アルコールも用意されている屋台で、20時くらいから明け方まで営業します。
屋台街の風景
屋台街の風景2(すみません、ボケています。)

さて、「北京や上海にも屋台街(夜市)はあるぞ」というお声もあるかもしれません。
私も北京や上海で生活したことがないので詳しくはわかりませんが、武漢の屋台は北京、上海のそれとはやはり違うのではないかと思っています。
武漢の屋台街は、全く観光地化されておらず、日常・天然の香りに満ちているのです。
別の屋台街の風景

それでは、私が通う屋台街を例に、そのシステムをご説明します。
(ただし、あくまで一例です。他の場所では異なるシステムもあるかもしれないことはご承知おき下さい。)

武漢屋台の代表的メニューは、串焼き、炒め系(チャーハン、焼きそばなど)、餃子、ラーメンといったところで、場所によってはこれにビールが加わります。
串焼きは1元、炒め系は5元くらいから、ビールも一本3〜5元くらいなので、一人30〜50元もあればお腹いっぱいになれます。(1元≒13円)
武漢の物価に照らすと特別安いわけではないのですが、数百円で居酒屋に行っていると思えば、日本人的にはおトク感があります。
屋台メニュー例
(好きな串と麺を選んで、おでん&ラーメン風にします。)

ズラッと並んだ屋台の後ろに、これまたズラッと座席が並んでおり、適当な座席に着くと注文聞きのおばちゃんがメニューを持ってやってきます。
メニューには、串やら餃子やらごちゃまぜに書かれていますが、何を頼んでもOKです。
注文するとおばちゃんが周辺の屋台にそれを割り振ってくれます。
実は、屋台街は売り物が重複しない周辺の数軒でセットが組まれており、座席とおばちゃんは、その数軒の共有物なのです。
(背景には、日本の香具師に似たシステムがあると聞いたことがあります。)
串焼き屋台

テーブルの一例(串はゲソ。枝豆もあります。)
さて、メニューにはおもしろいことが書かれています。
『酒、飲み物は各自で準備を』
ビールは勝手に持ち込むものなのです。
近所の商店で、好きな銘柄を選べばよいのです。
一方で、屋台でも注文はできます。
屋台街にはビール専門業者がおり、スポーツ観戦のビール売り子のように周辺を歩いています。
屋台のおばちゃんにビールを頼むと、ビール売りがやってきます。
ただ、別業者なので、ビールだけはその場でお金を支払います。

メニューの豊富さやオープンな雰囲気など、表現し尽くせないところがまだまだありますが、基本的にはこのようなシステムです。
炒め系屋台
(チャーハン用の米、数種類の麺があります。隣りには餃子、春雨入りスープも。)

屋台は、衛生的にはかなり怪しいですし、特別おいしいわけでもありません。
しかし、日本人がアジアに思い浮かべる屋台街、そしてまったく観光地化されていない屋台街が武漢にたくさん残っています。
武漢はいま、急速に発展しており、武漢に少なからぬ不満のある私も、その発展を願っています。
しかし、せっかく海外に住んでいる身としては、開発を経て単にこぎれいになるだけよりは、屋台のようなアジアの香り漂う場所も残ってほしいなあ、と思わずにいられません。

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